その時々

その時々で違うんです。特に決まっていないんです。

売買秘帖3

三 株式売買を始める前に


初心者だからこそ

ポケット株の売買という、少資金の取引を実際に経験してみて、株式売買というものは簡単に儲かる物ではないと、

つくづく思い知らされた。

始めた頃は、期待していたものの、やはり実践してみないと分からないことが多くある。

株式売買のシュミレーションなど、インターネット上に数多くあるが、

はっきりいって、止めておいたほうがいいだろう。

シュミレーションで取引してみて、何が得られるというのだろう?

シュミレーションで上手くいったからといって、実践してみると上手くいくとは限らない。

それは、株式取引の最も重要な部分、「心理」というものがシュミレーションには伴わないからだ。

 

これから株式売買をはじめようと思っている方は、今から記述することをしっかりと頭にいれておいてほしい。

確かに私は、初心者でまだ成功もしていない未熟者だ。

だから、当てになるか!と思われるかもしれないが、初心者だからこそ、初心者のことが分かるのだ。

どのような間違った道に入っていってしまうかも。

 

ある程度経験を積まれてきた方は、初心者のころの考えは忘れがちだ。

なぜなら、余分な物は排除していくからだ。

何から何まで全部も覚えていることは、ほとんどないだろう。

 

株式売買に必要なもの

まずは、資金が必要である。

資金は多ければ、多いほどよい。

また記述することになると思うが、資金が少ないと株式売買で成功することは難しいだろう。

かといって、何も準備もせずに大量の資金を投入して売買していくなら、

ほんのポケットマネーで体当たり実践してみるほうがいい。

なぜなら、売買技術というものをある程度勉強するようになるまで、

成功することは、あまりないと思われるからだ。

かといってシュミレーションで練習するよりも、実際のお金を使って練習したほうが100倍は役に立つ。

本資金をいきなり株式売買に回した場合、失敗した場合に大きな損失を出す可能性がある。

ある程度利益が出せるようになってくるまでに、大きな損失を出してしまっては、

遠回りになってしまうかもしれない。

 

実際に売買するまえに、ある程度の知識を身に付けてからならば少しは大丈夫だろう。

 

次に必要な物は、インターネットに接続できる環境である。

インターネットに接続できる環境がないと手数料を余分に取られることになる。

現在では、株取引はインターネットが必需品になってくるだろう。

注文を出すにも、株価データを調べるにも、最新のニュースも

全てといっていいほど、インターネットで知ることができる。

 

次に必要なものは、証券会社に口座を開くことである。

証券会社は多数あるので、その中から自分にあった証券会社を選ぶようにしよう。

証券会社を調べるのにも、前述したインターネットは必須である。

証券会社によって、取り扱っている銘柄も違ってくるし、情報提供の種類も違う。

また、自分の投資スタイルによっても変わってくるだろう。

ネットで取引できる証券会社の多くは、口座開設が無料でできるので、

自分にあった証券会社を見つけるまで、いくつでも口座開設してしまおう。

1つや2つだけ開設していたのでは、本当に自分にあった証券会社なのかどうかは分からない。

この際、5つ以上の証券会社に口座開設してしまおう。

証券会社を比較したい場合は、http://www.kabuko.net/を参考にするといいだろう。

 

以上で、株式売買はできる。

しかし、本当に本格的に始めるなら相場師の三種の神器とよばれる場帖・玉帖・資料はそろえなくてはいけないだろう。

後は、勉強ノートも必要だ。

勉強ノートがあるとないとでは、身につく技術が大幅に変わってくるだろう。

これらについては後述する。

 

自分自身を知る

実際に株式売買を始める前に、自分自身のことをよく理解しなければいけない。

これらのことは、あまり「やさしい株式投資」や、「超初心者のための株式投資」などのような

(実際にある本のタイトルではなく、思いつきであげた。)

入門書的な著書ではあまり触れられていないかもしれない。

 

・何故株式投資を始めたのか?

これは、最初に考えなければいけないだろう。

成行きで始めてしまったのか、はたまた資産運用のためか、ギャンブル感覚で始めたのか、

会社で買わされたのか・・・

この中で、ギャンブル感覚で始めた方と会社で買わされた方には、この先の文章は、あまり意味のないものに

なるかもしれない。

物好きな方だけ読んでいただきたい。

成行きで始めてしまったという方は、この先、資産運用をしたい、株式売買で成功したいと

なってくるかもしれないので、ギャンブル感覚にはならないように気をつけて売買していってほしい。

最悪の始めた理由は、借金を返済するためなどのように考えている方だ。

はっきりいって、すぐ他の方法を考えたほうがいいだろう。

株で借金を返そうとするほど恐い物はない。

精神的に負担をかけているようでは、株式売買では成功しないからだ。

 

・精神的苦痛など身の回りのことで障害になるものはないか?

株式売買は、ゆったりとした気持ちがなくてはいけない。

先ほども述べたが精神的に負担をかけているような状態では、駄目なのだ。

まずは、そういった事柄を取り除いてから、売買を始めるようにしたほうがいいだろう。

 

・自分の長所と短所は?

長所と短所が、何の関係があるか?と思われるかもしれないが、このことは

後述する投資スタンスを決めるときなどに重要になってくる。

 

・株式売買に関する知識は?

専門家のように、完璧に覚える必要はないが、ある程度は知っておいたほうがいいだろう。

とくに売買技術については、知っている人と知らない人では、差が出てくる。

 

・目標金額は?

目標金額が、決まっていない場合は決めておいたほうがいいかもしれない。

目標を持つと、その目標に向かって進んでいく物なのだ。

目標がないと、あいまいな投資になってしまうかもしれない。

 

・どれぐらいの損失なら許容できるか?

株式売買は、貯金などとは違い元本を下回ることがある。

というより、ほとんどの人は下回っている。

儲かる人もいれば、損する人もいる。

弱肉強食の世界なのである。

普通のギャンブルと違うところは、自分の好きなところでスタートすることができ

自分の好きなところで逃げることができるところだろう。

ただ、長く株式売買を続けていきたいなら、損失を受け入れなければならない。

100%勝つということは、無理であろう。

利益を生むためには、損失は必要な物だ。

商売と考えるなら、損失は経費といってもいい。

上手く儲けるには、経費を安く、出来るだけ高く売る。

これが秘訣なのだ。

 

・売買に使える時間はどれぐらいあるか?

一日のうち、パソコンのディスプレイにずっと向かっていることができるか?

昼間に仕事をしている人たちは、デイトレーディングは無理だろう。

一日のうちに30分でも時間がとれるなら、その日の終値のみチェックしていくやりかたもある。

まったく時間が取れない場合は、長期投資ぐらいしかできないだろう。

 

・売買益で生活していかなければいけないか?

これは、最低どれぐらいは儲けることをしないといけないかを設定するときに必要になってくる。

収入源が他にもあって、その資金で生活していく場合は、気にしなくていいだろう。

 

投資スタンス

投資スタンスとは、どのように売買していくかを前もって決めておくことである。

短期投資・中期投資・長期投資の選択からだ。

自分にあったものを選ぼう。

短期・中期・長期の中でも、分類されるが、まずはこの3つの中からだ。

短期になればなるほど、取引回数も増えコストがかかる。

短期投資は、回数で勝負するといった感じだろうか。

当然、利益も制限されてくる。

その点、長期投資は1回の売買での利益率は高くなるだろう。

コストの削減にもなる。

ただ、ちょっとしたニュースで売ってしまうような、自分が決めた事柄をなかなか守れないような人には向かないだろう。

一度買ったら、本当に持ちつづけることが出来るという人なら大丈夫だ。

長い物になると10年〜30年、究極で買ったら売らないという長期投資もある。

長い年月になればなるほど、大きな事件など起きる可能性も高くなってくるだろう。

もしかしたら、株価もずっと上がらないかもしれない。

これらのことを耐える気力がある人は、なかなかいないだろう。

短期投資は、精神的にも疲れるという欠点もある。

利益率も制限されることから、一度の大きな損失で2年分の利益が1日でなくなってしまうということも考えられる。

また、よく初心者に勘違いされやすいのがデイトレーディングである。

インターネットの普及と、簡単に利益が取れるという勘違いにより、デイトレーディングをしたいという人が多い。

しかし、早く利益が取れるということは逆に言えば、早く破産する可能性も高いということだ。

デイトレーディングは、大きな資金で売買し、少し株価が上がったら、売ればいいので簡単だと思うのは勘違いだ。

それは、少ない利益に抑えてしまっているのである。

そして、一度の損失で全て打ち崩される。

少ない利益をいくら積み重ねても一度の長期投資による売買の利益のほうが格段に多い場合だってあるのだ。

また、その日のうちに清算してしまわないで次の日に持ち越しというのも良くあるパターンだが、

本当のデイトレーダーは、怖くてこのようなことはできないと聞く。

きちんとした設定があり、それを守ることができる強い自己統制がない人は、止めておいたほうがいいだろう。

本当はデイトレーディングは難しいのである。

これらのことをよく考えて、短期・中期・長期を選ぼう。

一度選んだら、ずっとその投資法でいくぐらいの気持ち出なければならない。

 

設定

ここでいう設定も前述の投資スタンスの一部だが、必ず売買するまえに決めておかなければいけない。

この設定をしない場合は、破産してもおかしくないだろう。

まず、初心者によくありがちな失敗は、株価が下がり始めても、まだ上がるかもしれない。

という考えをもってしまうことである。

もう少し持ってみよう。

株価が買値まで戻ってくるまで持ちつづけよう。

この考えが取り返しのつかない失敗への第一歩だ。

私には、まだ分からないのだが、本当の達人になると、株価の動きから判断して

フィーリングで切る(持っている株を反対売買により手仕舞いすること)ことができるようになるのかもしれないが、

多くの上手な人は、損切りライン(ロスカットライン)というものを設定している。

チャートによる設定・買った株の値段の平均値より何%下がったら切る・いくらの金額下がったら切るなどが、

よく使われている損切りラインだ。

そして、その損切りラインにかかったら、必ず手仕舞いしなければいけない。

ここは、機械のように実行することにより、情けを絶たなくてはいけない。

また、売買の前に設定しておいた損切りラインを後からゆるやかにしていってもいけない。

損切りラインは、命綱のようなものなので、必ず設定しなくてはいけない。

 

次に利益確定の設定である。

損切りラインは設定していても、利益確定の手仕舞いラインは設定していない人が多い。

いくらぐらいになったら、手仕舞いするという設定がないと、利益を逃がしてしまったり、

早く利益を確定しすぎてしまったりするものだ。

この設定は、最初のうちは少なめでいいだろう。

分かってきたら、出来るだけ値幅を取るようにしていくように心がけよう。

利が乗ったら、育てなくてはいけないからだ。

 

次にどれぐらいの枚数を買うかの設定である。

一番見落とされがちだが、一番重要な設定項目のひとつである。

この辺りの秘訣は、今の私はまだ詳しく理解していないので、もう少したったら書こうと思う。

現在の段階では、資金のうち1〜3%の損失になるように枚数を設定するとだけ書いておこう。

100万円の資金があり、10万円の株券を買う場合。

確かに10枚まで買える。

だが、10枚も買っては多すぎるということだ。

簡単なのは、100万円のうち50%は余裕資金として取っておき、残り50万円で売買していく。

というような設定だろう。

資金目一杯買ってしまってはいけない。

このことは、初心者にありがちな間違いである。

 

初心者のうちに気をつけておくこと

・投資雑誌などのおすすめ銘柄などを買わないようにする

投資雑誌や証券会社のセールスマンのおすすめ銘柄などは、買わないようにしよう。

おすすめ銘柄さえ買って儲かるのなら、みんな儲かっているはずだ。

第一そんな有望な情報を人に教えたりしないだろう。

売買技術もないのに、このような銘柄を買ってしまうと高値づかみになってしまうだろう。

 

・ニュースが出た株を飛びついて買ったりしないようにする

強烈なニュースが出たら、確かに株価も上昇する。

だが、初心者にありがちな考えでニュースを探してその銘柄を買うというのはやめたほうがいいだろう。

急激な下げについていけないかもしれない。

 

・なんでもかんでも買わない

またまた、初心者にありがちで、あれも欲しい、これも欲しいというような考えだ。

銘柄が増えれば増えるほど監視するのも大変だ。

また、銘柄を絞ることにより銘柄特有の株価の動きというものをつかめるようになる。

 

・動きの激しい株より緩やかな株

動きの激しい株より、緩やかな動きの株のほうがいいだろう。

初心者は、なかなか我慢できずに、スリルを求めがちである。

動きの激しい株は、儲けも早いが、損失も早くでる。

 

・書籍について

株式についての仕組みなど、詳しいことを知るにはわかりやすい書籍を買ったりするだろう。

私のおすすめは、書籍ではなく大和証券に口座開設すると無料で付いてくるCDだ。

アニメーションにより、とても分かりやすく解説してくれる。

気をつけて欲しいのが、書籍に売買のやり方など書いてある場合である。

間違った知識を初心のうちにつけてしまわないためにも、きちんとした方法がかかれている

書籍以外読まないほうがいいだろう。

一度、間違った知識をつけてしまうと、なかなか直すことは難しい。

株式についてある程度知識をつけたならば、売買技術を勉強するために

正しい手法が載っている書籍を読むようにしてほしい。

おすすめは、林輝太郎氏の書籍などだ。

一万円で1億円儲ける・・・や、ミラクル・・・、日本一の・・・などは読まないほうがいいだろう。